今回の調査は、全国の海岸植物群落の生育実態を把握し、今後の保護にどのように取り組んでいけばよいのかを考えるための基礎データを得ることを目的として、 (財)日本自然保護協会が実施するもので、京都府では、NPO自然観察指導員京都連絡会北部支部が窓口となり、10月までに京都府全域の海岸調査の一環として実施しました。
2 調査場所
京都府舞鶴市冠島(かんむりじま)
(標高178m 最大長約1900m、最大幅約800m 周囲約4km)
3 調査日とスケジュール
平成18年5月26日(金)
上陸11:10 離岸12:30(調査時間1時間20分)
4 天候・海況
曇 風力2 波浪は約0.5m程度 ただ時折うねりがあり。
5 参加者及び調査方法
(1)参加者
○NPO自然観察指導員京都連絡会
狩野 清貴(北部支部及び取りまとめ)、小由里 雄三、瓜生 勝朗
宮城 光夫 池田 裕計 増戸 秀毅
○(財)日本自然保護協会自然観察指導員 四蔵 茂雄
(2)調査方法
参加者7名を3班に分けて海岸線を徒歩で調査しました。
・上陸地点付近(南東部船玉神社付近) 狩野、宮城、四蔵
・上陸地点から北部側海岸〜西側海岸 小由里、瓜生
・上陸地点から南側及び西側海岸 池田、増戸
6 確認した海岸付近の植物
☆印は海岸植物(海岸の東西は南へ延びている瀬で明瞭に区分される)
(1)東側
☆ハマエンドウ、☆ハマヒルガオ、☆ハマウド、☆ハマダイコン、ノブドウ、オオバコ、ツメクサ、ママコノシリヌグイ、メヒシバ、センニンソウ、ヘクソカズラ、ツユクサ、タチイヌノフグリ、ヨウシュヤマゴボウ、キジカクシ、スズメノカタビラ、エビヅル、カタバミ、ヨモギ、シロザ 【20種】
(2)西側
☆ハマエンドウ、☆ハマヒルガオ、☆ハマウド、☆ハマゴウ、☆ハマダイコ ン、ノバラ、ツマビキソウ、ヒヨドリジョウゴ、イタドリ、メノマンネングサ、ツルマサキ、ススキ、センニンソウ、カツラ、クズ、ヌカボ、カモジグサ、ニワトコ、ムサシアブミ、トベラ、ウラシマソウ、キジカクシ、ツルマサキ、ツルグミ、シシウド、ヨウシュヤマゴボウ 【25種】
7 成果と課題
(1)成果
○海岸植物群落の現況についての調査を全国調査の一環として実施でき、結果が保存され保護策にかんする基礎データとして活用されます。
○南側の海岸一帯に、細長くハマヒルガオ、ハマエンドウ、ハマダイコン、ハマウド、ハマゴウの海岸植物群落が存在している状況が確認できました。
○ハマダイコンの大きな群落が海岸だけでなく崖の中腹にも確認出来ました。
○外国産の漂着物が西海岸に夥しく存在し、ペットボトル(ハングル文字あり)だけでなく過酸化水素(ハングル文字あり)、プラスチックコンテナ(ハングル)、ロープ、網なども発見されました。ペットボトルについては、台湾製か中国製と思われる漢字があるものや日本製であると思われるものがありました。
(2)課題
○短時間の調査であったため、土壌と関連づけた海岸から内部にかけての海岸植物群落の詳しい状況についての確認が不十分でした。
○群落内部の地面近くにある海岸植物の調査が不十分でした。
8 謝辞
4月29日(土)の海岸植物群落の講習直後の間もなく調査を企画していただいた当会の山本様、また調査の申し出をご快諾いだだき、調査の参加に当たって便宜をはかっていただいた舞鶴市教育委員会の松本様、吉岡様、舞鶴市文化財保護委員の荒木様、冠島調査研究会の須川恒様、八木様、海上自衛隊舞鶴警備隊等関係の方々に御礼申し上げます。